夕日の彼方に見た浄土
三善為康が著した「拾遺往生伝」によれば、荒廃した六萬寺の後に 河内往生院が念仏聖である安助上人により平安時代中期に創建され た。この地は、「四天王寺の東門から真東にあり、極楽浄土の東門に 当院が当たる」ということから、極楽往生を達するにふさわしい場所で あると考えられていた。 さらに夕日を見て、極楽往生を願う、「日想観」を修する場所として多く の僧侶・信者がこの地を訪れて栄え、修行僧が絶えなかった。往生院か ら見る彼岸の太陽は、四天王寺へとまっすぐに向かって落ちてゆく。 この夕日を見るとなんともいえない安らかな気持ちになるのは、今も昔の 人も変わらないのであろう・・・ |
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